アニメの世界には、時として社会を揺るがすほどの衝撃を与える作品が存在します。放送倫理・番組向上機構、通称BPO(ビーピーオー)へのクレームが殺到したアニメとは一体どんな作品で、なぜ視聴者の怒りや議論を巻き起こしたのでしょうか?
今回は、ただの「炎上」では片付けられない、BPO案件にまで発展した、良くも悪くも話題になったアニメ作品を7つご紹介します。それぞれの作品が持つ魅力と、クレームの背景にある事情に迫りますので、ぜひ最後までご覧ください!
1. 犬屋敷
2017年にアニメ化された『犬屋敷』は、さえない中年サラリーマンの犬屋敷一郎が、ある日宇宙人との事故により機械の体を手に入れることから始まります。彼はその力で人助けに目覚め、ヒーローとしての存在意義を見出していきます。
しかし、問題となったのは、同じ事故で機械の体を得た高校生、獅子神皓(ししがみひろ)でした。彼は犬屋敷とは真逆の存在で、人の命を奪うことに快楽を見出す無差別殺人鬼へと変貌します。その残忍な殺戮シーン、特に無表情で住人を次々と殺害し、さらにサイコパス的な言動を見せる描写がBPOにクレームとして寄せられました。
クレームの内容は「深夜アニメの残酷なシーンを子供たちが見ると悪影響だからやめろ」というもの。これに対しては、「深夜アニメなのだから親が管理すべき」「フィクションに過剰に反応しすぎ」といった反論も多く、ネット上でも議論を呼びました。単なるエンターテイメントとして割り切れるか、それとも倫理的な問題として捉えるか、視聴者の価値観が問われた作品と言えるでしょう。
ちなみに、本作は木梨憲武さんと佐藤健さん出演で実写映画化もされ、高評価を得ています。
2. 終わり物語
西尾維新原作の「物語シリーズ」の一つ、『終わり物語』は、吸血鬼もどきとなった主人公・阿良々木暦に焦点を当てたシリーズの総決算ともいえる作品です。高い人気を誇るシリーズですが、アニメ第2話でBPOにクレームが殺到する事態が発生しました。
その原因は、1997年に社会現象となった「ポケモンショック」を彷彿とさせる、画面全体に赤と青の激しい点滅が1分半にもわたって表示された演出です。これにより、めまいや嘔吐といった体調不良を訴える視聴者が続出し、BPOに数多くのクレームが寄せられました。
幸い、放送局によっては事前に注意テロップが表示されたため、審議にまで発展することはありませんでしたが、視聴者の健康に影響を与える演出は避けるべきという教訓を改めて示す形となりました。アニメ制作における表現の自由と、視聴者の安全というデリケートな問題に一石を投じた作品です。
3. 四月は君の嘘
『四月は君の嘘』は、中学生のピアニストとバイオリニストの出会いと成長を描いた青春音楽物語です。プロの音楽家による音源を使用した高品質な音楽が特徴で、美しい物語を彩っています。一見するとBPOとは無縁なクリーンな作品に見えますが、意外な点からクレームが入りました。
問題となったのは、作中で登場人物が自転車の二人乗りをして、さらにそのまま坂道を蛇行するというシーンです。放送直後、「子供が真似をする恐れがある危険なシーンは放送すべきではない」というクレームがBPOに寄せられました。
しかし、放送後には「自転車の二人乗りは法令で禁止されています」というテロップがしっかり挿入されており、ネット上では「過剰な反応だ」「深夜アニメなのだから子供に見せるな」「フィクションと現実の区別をつけるのが親の役目」といった反論が多数見られました。実際の自転車事故が多いという背景も理解できますが、アニメの描写をどこまで規制すべきかという議論を提起する事例となりました。
4. 革命機ヴァルヴレイヴ
サンライズ制作のオリジナルロボットアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』は、主人公が巨大ロボットに乗って戦う王道展開と、ロボットに乗ったことで人ではないものになってしまう苦悩を描いた作品です。独特の世界観と予測不能なストーリーで多くのファンを魅了しました。
そんな本作でBPO案件となったのは、第10話のあるシーンです。主人公・時縞ハルトが、ロボットの影響で理性を失い凶暴化した衝動のまま、ヒロインの一人である指南ショーコに襲いかかり、性的な行為を示唆するような描写が放送されてしまったのです。
直接的な描写こそなかったものの、その演出は非常に露骨であり、視聴者からも「さすがに擁護できない」「クレーム案件になると思った」という声が多数上がりました。最終的に同意の上での行為とされたものの、その展開には物議を醸し、BPO案件となるのは当然という反応が多数を占めました。表現の限界を試すような、ある意味で「攻めた」作品と言えるでしょう。
5. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
ガンダムシリーズの一つ、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』は、荒廃した火星で生きる孤児たちが傭兵団を結成し、世界情勢に切り込んでいくという泥臭い人間ドラマが特徴の作品です。ガンダム作品でBPO案件というと、グロ描写などを想像しがちですが、本作でクレームが入ったのは全く別の内容でした。
問題となったのは、最終話放送直前のエピソードで、ヒロインの一人であるアトラが主人公の三日月に対し、若くして「子作り宣言」をしたシーンです。アトラも三日月も10代半ばと思われる幼い見た目であったことから、「子供が見ている時間帯のアニメとしては不適切な表現ではないか」というクレームがBPOに寄せられました。
本作は土曜日の夕方に放送されていたため、多くの子供たちが視聴する時間帯であったことも、クレームに繋がった要因です。ストーリーの流れを追えば理解できる展開ではあったものの、SNSなどでは困惑の声も少なくありませんでした。フィクションにおける倫理観、そして放送時間帯を考慮した表現の難しさを改めて浮き彫りにした事例と言えます。
6. 最近、妹の様子がちょっとおかしいんだが。
『最近、妹の様子がちょっとおかしいんだが。』は、両親の再婚によって義理の兄ができた主人公と、その兄に想いを寄せる浮遊霊が出会い、彼女を成仏させるために「TST(貞操帯)」を装着して奔走するラブコメ作品です。
本作のアニメは2014年に放送されましたが、当初は土曜日の22時半という中高生にも広く視聴できる時間帯でした。ところが、第5話から急遽深夜帯へと放送時間が変更されることになります。その原因こそが、BPOへのクレームでした。
というのも、本作では主人公の美月が裸身を見せるシーンや、自慰を想起させるシーンが、深夜アニメではない時間帯に放送されてしまっていたのです。これに対しBPOにクレームが殺到。放送局側も放送前の内容チェックが甘かったことを認め、放送基準を厳密にする緊急対応を取りました。作品自体はストーリー的にも見どころが多いと評価される一方で、劇場公開版がR15+、ノーカット版ブルーレイがR18+指定となるなど、表現の過激さが際立った作品です。視聴する際は周囲に注意が必要かもしれませんね。
7. 未来日記
2011年から2012年にかけてアニメ化された『未来日記』は、周囲に関わろうとしない主人公・天野雪輝が、未来のことが書かれた「未来日記」を受け取り、それを持つ者同士のデスゲームに巻き込まれていく物語です。
いわゆるバトルロワイヤル的な内容で、人の生死がリアルに描かれる本作でBPOにクレームが寄せられたのは、その「過激なグロ描写」や「胸糞描写」そして「倫理観の欠如」についてでした。「深夜アニメであることを考慮しても見るに堪えない」「低俗でモラルに欠ける作品を地上波で放送すべきではない」とまで指摘されたようです。
幸い、審議にまでは至らず、放送に影響もありませんでしたが、メインキャラクターが10代半ばの少年少女であったこともあり、多くのクレームが寄せられたと言われています。デスゲームというテーマ上、人の生き死にが描かれるのは当然ですが、その描写の加減が非常に難しく、視聴者の感情を大きく揺さぶる作品として、今もなお語り継がれています。
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今回ご紹介した作品の多くは、単なる過激描写に終わらず、深いテーマ性や卓越した物語性を持っています。しかし、テレビ放送では規制の対象となり、その全貌を視聴するのは難しいと感じたかもしれませんね。ご安心ください。これらの話題作の数々は、動画配信サービスで存分にお楽しみいただけます!
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まとめ
BPOにクレームが寄せられた作品は、時に社会的な議論を呼びますが、それ自体が作品の持つ力強さやテーマの深さを示しているとも言えるでしょう。表現の自由と視聴者の権利、そして倫理観の狭間で葛藤しながらも、私たちに強烈なインパクトを残すアニメ作品たち。その背景を知ることで、作品をより深く楽しめるはずです。
規制を乗り越えてでも伝えたい、観るべき価値のあるアニメ作品たち。ぜひご自身の目で確かめてみてくださいね!
